黒人歴史月間って・・・
毎年この2月は、アメリカ・カナダで「Black History Month」とし黒人の方々の反人種差別活動の歴史その功績を称える月間です。現在では、彼らの文化を深く知ってもらうような活動も盛んです。
今やアメリカではブラックヒストリーモービルミュージアム(https://www.blackhistorymobilemuseum.com/)も存在し奴隷制度の中どの様に自由を手に入れる為に人々が戦ってきたのか、またどのような人々が奴隷制度撤廃に貢献してきたのかなどアメリカ・カナダの各地に記念館・博物館があります。
アメリカでは1926年より、歴史家のカーター.G.ウッドソン氏が発足させた2月の第二週「黒人歴史週間」から始まりました。その後アメリカ連邦政府は、1976年に「週間」から「月間」へ拡大することを承認。その年は、アメリカ合衆国は建国200周年を迎える記念すべき年でもありました。
次いで、1987年イギリスで「黒人歴史月間」が制定され。1990年にはドイツのベルリンで「黒人歴史月間」が始まりその後ドイツ各地に広まりました。ヨーロッパでは10月に行われているようです。
私の住んでいるカナダは、1995年に申請され、2008年議会で制定されました。(日本語 Wikipedia より)その後、2010年にはアイルランド共和国へも広まりを見せています。(英語 Wikipedia より)
発起人、カーター.G.ウッドソン氏!
カーター.G.ウッドソン氏は、歴史家であり著者でありそして教育者でもありました。1975年12月19日に元奴隷であった両親の間に生まれました。貧しいながら炭鉱の仕事で学費を稼ぎ20歳でやっと高校に入り2年かからず卒業し、そのままべリア大学へ進学し修士号を取得。その大学はアメリカ南部で初の人種統合・男女共学の大学です。
その後4年間ウッドソン氏は、教師をしながら学校の管理職をしフィリピンで過ごしています。帰国してからは、シカゴ大学でヨーロッパ史を学び2つ目の学士号と修士号を取得。1912年には、アフリカ系アメリカ人では2人目、元奴隷の家系からは初の歴史学で博士号をハーバード大学から取得した努力と頑張りとで生きてこられた方です。
ウッドソン氏は、今までの教育に不満を持ち「the mere imparting of information is not education(ただ単に情報を授けるのは教育ではない。)」っと、語っています。私の思うに「教育は理解する事によりその得た情報を成長・発展させるものなのだ」っと言っているのではないでしょうか?後に彼はこんな事も言っています。「If a race has no history, if it has no worthwhile tradition, it becomes a negligible factor in the thought of the world, and it stands in danger of being exterminated(もし、一つの人種に歴史が無く価値のある伝統も無ければ、その人種はこの世界から取るに足らない人種と認識され、やがてその人種は絶滅の危機に直面するであろう。)」
ウッドソン氏は、アフリカ系アメリカ人を価値のあるものとし後世に残したいという熱意でその後の人生をより深くアフリカ系アメリカ人の歴史・文化を世界に広げ教育する事に人生を捧げていきました。
そして「Black History Month」の原型となる「Negro History Week」を1926年2月の第2週に創設者である彼は発足させました。
後に彼は、「Father of Black History(アフリカ系アメリカ人の歴史の父)」と呼ばれるようになり、沢山の人々に自分の生い立ちから自分で自分の道を切り開いた事をもとに「No man knows what he can do until he tries.(やってみなければ自分に何ができるか分からない)」と、励まし勇気を与え続けたのでした。それはまさに彼の人生そのものです。
- 参考・引用:https://www.americanswhotellthetruth.org/portraits/carter-g-woodson
- 参考・引用:Woodsonhttps://www.britannica.com/biography/Carter-G-Woodson
何故、2月?
ウッドソン氏は何故2月の2週目に「Black History Month」を選んだのでしょう。
それは、アフリカ系アメリカ人の歴史に最も影響を与えた2人の人物の誕生月が2月だからでした。
その2人とは、日本でも有名な16代目元アメリカ大統領のエイブラハム・リンカーン氏と自身が元奴隷であり奴隷廃止運動家そして執筆し政治家にまでなられたフレデリック・ダグラス氏。
この両者は、2月生まれで「奴隷解放の父」とも言われた、リンカーン元大統領は12日、ダグラス氏は14日と記されてある資料がありますが、正確な日付けは知られていません。
ウッドソン氏は、この2人に感銘を受けこの二人の活動がアフリカ系アメリカ人に多大なる影響を与えたと後世に残したかったのでしょう。
次回は
今日は、ここまでにさせて頂きます。お付き合いいただき有難うございました。
全ての翻訳は、私の主観的翻訳になってます。皆さんが好きなように解釈して頂けるよう英語のフレーズも一緒に載せています。ご了承いただけますようお願い申し上げます。
まだまだコロナも寒さも厳しい世の中ですが、どうぞご自愛くださいませ。
コメント
勉強になりますね~。
過去の歴史があって今があるんだもんね。
なんでも世の中のために動いた人達は偉大だな~。
この先もちゃんと歴史を伝えていくことは大事たね。
よっしーさん、コメントありがとうございます。
アメリカでの奴隷制度は本当に根が深いのです。調べれば調べるほど気が滅入ってしまいます。
未来では繰り返されてはいけない出来事です。歴史を理解する事は大事ですね。
また、書かせていただきたいと思っています。
有難うございました。